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2016年12月6日
海外留学
今年も庭のもみじはあまり紅葉しませんでした。日当たりの問題か、土の問題か、水が足りないのか、来年はきれいに紅葉することを期待しています。写真は空港付近のもみじですが、こんな感じが理想的です。
さて、日本人の若者は海外留学を昔ほど望まなくなっているそうです。留学者は2004年をピークに減少しています。医者が海外に留学する目的は、研究、臨床がありますが、臨床の場合は実際に医療行為を行い腕を上げることが目的となりますので、留学先の国の医師免許証が必要となる場合がほとんどです。中国四国小児外科医療支援機構の小児外科医はほとんどが海外の小児病院への留学経験がありますが、片山がシンシナティ小児病院へ2年研究で留学した以外は、臨床見学という形で留学しています。小児外科の病気というのは多岐にわたるため、ひとつひとつの病気というのは年に数人ずつしか経験できません。岡山医療センターは中国四国地方では最も多くの小児外科手術を行っていますが、それでも経験を積むには何年も必要です。スペシャリストといわれる医師の手術を短期間にたくさん見て学ぶことができる方法、それが臨床の見学です。許可さえもらえればどの手術も近くでみれますし、国によっては手術に入ることも可能です。私個人は2008年にトロント、ボストン、シンシナティ、バンクーバの小児病院を1年かけてまわりました。そのほかイギリスやオーストラリアの小児病院を選んだ医師もいます。雑用なく、メジャーな大手術のみを選択して学べ、カンファレンスには参加でき、悪くないのですが、給料がないというデメリットがあります。来年の1月から人見先生は、新たな留学先として我々が手術やカンファレンスで交流を持っていた、ミャンマーのマンダレー小児病院を選びました。ここは実際執刀もできるはずです。年間数千件の手術を行っている病院ですので手術自体も上達し、知識も増えて戻ってくると思います。我々のグループでは内向き志向になることなく、先進国、発展途上国いずれとも交流を保ちながら、今後も若い小児外科医を育成していくことを継続したいと思っています。今年の忘年会の芸は話題の’あれ’でいきます。 中原でした。
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