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2015年10月27日
日本小児栄養消化器肝臓学会に行ってきました!
こんにちは。
少しずつ紅葉を目にするようになってきましたね。
10月16日、そんなさなか広島市にて日本小児栄養消化器肝臓学会が開催されました。
学会っていっぱいありますね~。お金かかるのである程度選抜して行ってます><。
そして今回の学会は少し特別です。
現在は広島市民病院で小児外科部長として仕事されている秋山卓士先生が会長として開催された学会なのです。
実は秋山先生は8年ほど前までは岡山医療センターで働かれていました。
そんな縁もあり、私は広島までいって学会発表を行ってきました。今までお世話になりましたし、発表するという形で恩返しできればと思ったからです。
内容は腸重積についてです。
腸重積は以前このブログでも記事にしました。高圧浣腸という方法で治療してよくなることがほとんどだけど手術もしないといけないこともあるという腸重積です。
当院では小児外科が治療を行っている疾患です。今まで過去20年ちかくの腸重積の症例をまとめて高圧浣腸の治療成績を発表しました。どれくらいの人が高圧浣腸で治っているのか、手術しないといけなかった人は何人いるのか、とかいった発表です。
特に焦点を絞ったのは現在の高圧浣腸の方法を始めてからのことです。以前は高圧浣腸は透視検査を行いながら造影剤を使用して高圧浣腸を行っていました。ところがそれによる合併症が問題となり、当院では2004年くらいから現在の方法に変更しています。
その方法とは生理食塩水を造影剤の代わりに使用し透視検査の代わりに超音波検査で整復できたかを判断するようになりました。
透視検査は被爆します。その被ばく量を減らすために超音波検査で代用しました。そうなると造影剤は必要ありません。より体の成分に近い生理食塩水を採用しました。
そういう歴史もあって生理食塩水を使用し始めての当院での高圧浣腸の整復率(成功率)は98%にもなります。
成績自体は透視を使用していたころとほとんど変わりません。しかし今回の結果により、被爆しない方法での腸重積の整復を行っても成績は変わらないということが分かりました。
残念ながら残り2%は整復できず手術に移行しています。やはり状態が悪い人や腸重積になって時間が経っている人は高圧をかけるだけで腸が破れてしまうので、そういう人は手術にならざるを得ません。
といった内容を発表してきました。
会長の秋山先生にはどう映ったでしょうかね・・・怖くて聞いていません。
まあそれよりなにより会場のチェックであわただしくしていたので内容すら知らないでしょうね。それはそれでラッキーですが・・・
帰りはもみじ饅頭を食べながら帰宅しました^^
以上、片山でした。
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