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2015年2月26日
腸重積になったら
こんにちは。
早いものでバレンタインデーも終わりました。こういうイベントは良いですね。世の中が少しでも良いニュースで明るくなってほしいものです。
そんな中、私はそんなハッピーな話題とは程遠い腸重積の話をしたいなと思います。
写真の状態をみるとどんな病気を疑うでしょうか???
こども、特に生後6ヶ月頃からおこることの多い比較的我々が経験する病気、腸重積を疑います。
腸重積は腸の中に腸がはまり込む状態です。いまいち想像しにくいかもしれないので写真を添付します。
腸には腸間膜という血管がびっしり詰まった膜がくっついていますが、その膜も腸の中に入り込んでいってしまいます(重積)。この重積した部分の腸間膜は相当狭い間を入り込んでいってますので、腸間膜に血液が流れなくなってしまい、その結果腸にも栄養がいかなくなり超粘膜が痛んでしまい、そこから血液がでたことにより粘血便がでてきます。血と混ざる便で一般によくイチゴゼリーのような便と表現することが多いです。
腸が腐りかけますのでおなかが痛くなります。しかし重積した腸も自分で動いていますので、時に狭いところを抜け出したり、締め付けが弱くなったりします。そうすると瞬間痛みが治まります。これを間欠的腹痛(痛くなったり直ったりを繰り返すこと)といいます。
痛みを訴えられないことから赤ちゃんはどうするかというと不機嫌になります。
以上から腸重積により出てくる症状は
腹痛、粘血便、不機嫌 が主な症状となります。
しかしそう簡単にはいかないのが医療の現場です。実際は腹痛のみとかいう症状で外来にやってきたり近くの病院から紹介されてきます。
症状だけでは簡単に腸重積と診断できないかもしれませんが、実は簡単に診断する方法があります。それがエコー(超音波)検査です。
超音波検査をするとあっという間に診断できますので、腸重積があれば治療となります。
ちょっと文章も長くなりましたので、後日治療についても書かせてもらいます。
片山でした。
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