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2013年10月24日
前回のブログ更新から早3週間が経ってしまいました.申し訳ありません.
今月は、ジャパンハートから笹原 のり子先生が、麻酔研修のため来てくださっています.
先日麻酔研修として来て頂いていた八木 加奈恵先生の紹介なのだそうです.
笹原先生は、半年程ミャンマーでジャパンハートスタッフとして活動されて、時折日本に帰国する、を繰り返しておられるので、
現地の土地柄、日本人とミャンマー人との感覚の違い、医療体制の差など、話される内容はとてもリアルです.
水道の蛇口をひねって、飲める水が出てくる幸せをかみ締めています.
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今週末は2つの台風が日本列島に接近し、珍しく岡山にも暴風雨が来そうな気配です.
風邪引き・喘息のお子さんは大変な季節です.
冬のインフルエンザ流行に備えて、当院でもインフルエンザワクチンの接種が始まりました.院内感染予防が主な目的です.
小児病棟では、入院される患者さんや付き添いのご家族はもちろん、面会にこられる方々に対しても、注意喚起に努めていきます.
ワクチン関連で、お子さんのご家族から度々相談を持ちかけられますが、
「ワクチン接種→手術」、または「手術→ワクチン接種」の期間はどれくらいあけるのがよいか、皆さんご存知ですか?
各種ワクチン接種について、多くの書籍が出ていますが、手術を受ける患者さんについての記載はほとんどないようです.
裏を返せば、あまり影響はないとも解釈できます.
当院では、1ヶ月(特に生ワクチン:経口ロタウイルスワクチン、BCG、MRワクチン、おたふくかぜワクチン、水痘ワクチン)を目安に間をあけていますが、確固たる理由はなく、「念のため」といった感じです.
もちろん緊急手術の場合は、ワクチン接種を1ヶ月以内にしていても、関係なく手術を行っています.
一方で、小児外科疾患で唯一ワクチン接種時に注意するよう記載されているのは、腸重積です.
腸重積(腸が腸の中にはまり込む状態;腹痛・嘔吐・血便などの症状が出ます)にかかったことのある患者さんに対して、ロタウイルス(経口タイプ・皮下注射タイプ)を行うことは、禁忌(原則禁止)と位置づけられています.
ただ、ロタウイルス感染症は、時として致命的な脱水症、栄養障害をきたすことがあるため、どちらを優先するかは、医師の判断に任されているのが現状です.
日本では、2ヶ月の誕生日を迎えたらワクチンデビュー・・・と言われていますが、ああも何回も注射されるのは、大人の私でも嫌なものです.
お子さんのいらっしゃるご家族の方々、ワクチンが終わるたびに、どうか褒めてあげてください.
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